むち打ちとは、交通事故等の追突、衝突、急停車等によって頭部が激しく動き、頚部などに障害が発生することをいいます。
「むち打ち症」は正式な傷病名ではなく、「外傷性頸部症候群」・「頸椎捻挫」などとも呼ばれます。
「むち打ち症」という名前からは、ムチで強くたたかれたときにできる外傷を連想しますが、本来は「ムチ振り症」とでもいうべきで、胴体の上にやや不安定な状態で乗っている重い頭部が、強い衝撃により、ムチを振り回してしなったときのような、S字形の動きを強いられ、それによって、様々な症状(頭痛、めまい、はき気、手先のしびれ)が出現します。
自動車事故、特に追突(おかまをほる)・衝突による場合が多いです。
ほかに労働災害、スポーツ障害(ラグビー、フットボール、サッカー等のコンタクトスポーツ)による例もあります。
ご不明な点や、お体の症状で思い当たる方は一度ご相談下さい。
頚椎捻挫型
頚椎の周りの筋肉や靭帯などの損傷で最も多くみられ、むちうち症全体の80%を占めているとされています。
首の後ろや肩の痛みは、首を伸ばすと強くなります。
また、首や肩の動きが制限されることもあります。
根症状型
頚椎に変形があったり、ならびに歪みが出来ると、神経が圧迫されて症状がでます。
首の痛みだけでなく、腕の痛みやしびれ、だるさ、後頭部や顔面に痛みが現れることもあります。
咳やくしゃみをしたり、首を動かしたりすると強まります。
バレ・リュウ症状型
後部交感神経症候群ともいいます。
血行をつかさどる交感神経が損傷したり、椎間板や筋肉による圧迫によって、頚椎に沿って走っている椎骨動脈の血流が低下し、症状が現れると考えられています。
頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気などの症状が現れます。
脊髄症状型
頚椎の脊柱管を通る脊髄が傷つくことにより、下肢に伸びている神経が損傷を受け、下肢のしびれ等が起こり、歩行に支障をきたすようになることがあります。
また、まれに尿や便が出にくくなるケースもございます。